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Webマーケティング業界の将来性とは?市場の動向をもとに詳しく解説

2023年1月29日

結論から言うと、Webマーケティングは将来性がある仕事です。

昨今インターネットを利用する人が増え、個人・企業向けともにWebマーケティングの需要が高まっています。Webマーケティングの仕事がなくなることは当分ないでしょう。

Webマーケティングの仕事に興味はあるけど、将来性が気になる。

AIもあるしWebマーケターの仕事はなくなるのでは?

上記のような悩みを持っている方向けに、今回はWebマーケティング市場の動向を調査した資料をもとに、以下2点について解説しますので、Webマーケターに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること

  • Webマーケティングの将来性
  • Webマーケティング業界でのキャリアプラン

Webマーケティングの仕事がなくなることはない

現状を考えるとWebマーケティングの仕事がなくなるとは言えません。年々、Webマーケティングの需要が増えているからです。

近年パソコンやスマートフォンでインターネットを利用する人が多くなりました。人々の関心はテレビや雑誌よりも、リアルタイムで新鮮な情報を得やすいインターネットに変わりつつあります。

各企業にとってもスマートフォンやパソコンから直接多くのターゲットにアプローチできるWebマーケティングは、効率的に利益アップを目指せる重要な経営戦略の一つになっているのです。

インターネット広告費が増加中

Webマーケティングの需要が増えていることは、電通系4社が共同で発表した「2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」資料からも確認できます。下記グラフによるとインターネット広告費は2017年から右肩上がりに上昇中です。

出典:株式会社 CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社 D2C /株式会社電通 /株式会社電通デジタル「2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

また下記グラフは政府が電通の情報をもとにデジタル広告費の推移を表したものです。デジタル広告はインターネット広告を表します。

出典:内閣官房デジタル市場競争本部事務局「デジタル広告市場の競争評価最終報告 概要」

インターネット広告費は2019年にテレビメディア広告費を初めて上回り、2020年には2兆円以上にまで伸びました。テレビメディア広告費よりもインターネット広告費が大幅に伸びていることから、Webマーケティングの需要が増えていると分かります。

AI化が進んでもWebマーケターの需要はある

WebマーケティングのAI化が進んでも、すべての業務がAIに奪われることはないでしょう。なぜならAIには「できること」と「できないこと」があるからです。

たとえばAIができるWebマーケティング業務にはWebサイトのPVやコンバージョン率、離脱率などのデータ分析やユーザーに合わせた広告を学習し出稿する作業などがあります。しかしAIは自ら何かを考えて企画を出したり、人間の感情を想像したりはできません

効果的なWebマーケティングをするためには、ユーザーの気持ちを想像するのも大切です。そのためには優れたWebマーケティングスキルや多くの経験を持ち合わせたWebマーケターの存在は欠かせません。Webマーケティングの業務が、すべてAI化されるとは考えにくいでしょう。

Webマーケティングの将来性を市場の動向から考察

Webマーケティングに将来性があることは各市場の動向を表したデータから考察できます。以下の3つの動向からWebマーケティングの将来性を詳しく見ていきましょう。

  • 動画広告
  • ソーシャル広告
  • Webマーケティング業界の人材

動画広告の市場は今後も拡大すると予測できる

インターネット広告費が増加していることは前述のとおりですが、インターネット広告の中でも動画広告の市場は今後さらに拡大していくと予測されています。サイバーエージェントが発表した下記グラフは、2020年から2025年までの動画広告市場規模推計を広告商品別に予測したものです。

出典:株式会社サイバーエージェント「国内動画広告の市場動向調査

2020年に2,954億円だった動画広告費は、インストリーム広告とインフィード広告を中心に増えていき、2025年には1兆円以上になる見込みです。インストリーム広告は動画の最初や途中に表示される広告、インフィード広告は検索結果画面や関連動画などに表示される広告を指します。

動画広告が増加すると予測できる背景には、民放テレビ局が共同で提供する無料の動画配信サービスのリアルタイム配信や各動画配信サービスでのコンテンツ拡充などがあげられるでしょう。

今後も時代に合わせて動画コンテンツの利便性アップやサービスの充実が進むとユーザーが増え、動画広告市場は拡大していく可能性があります。

ソーシャル広告市場も拡大している

インターネット広告の中でソーシャル広告市場も拡大しています。ソーシャル広告はTwitterやLINEなどの「SNS系」やYouTubeやTikTokなどの「動画共有系サービス」内に表示される広告です。

まずは電通系4社が共同で発表した資料内の下記グラフをご覧ください。

出典:株式会社 CARTA COMMUNICATIONS(CCI)/株式会社 D2C /株式会社電通 /株式会社電通デジタル「2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

上記グラフはインターネット広告費内でのソーシャル広告が占める割合を表したグラフです。2021年のソーシャル広告費は7,640億円となり、インターネット広告費全体の35.4%を占めるようになりました。

昨今TwitterやLINE、TikTokなどのソーシャルメディアは若者だけではなく幅広い層に受け入れられています。今後さらにソーシャルメディアのユーザーが増えていくと、ソーシャル広告市場も拡大していくと予測できます。

Webマーケティング業界は人材が不足している

Webマーケティングの需要が高まると同時にWebマーケティング業界では人材が不足しています。複業・副業マッチングサービス「KAIKOKU」を運営する株式会社BLAMのマーケティング人材に関する調査結果によると、9割以上のマーケターが自社の人材不足を感じているとの結果があります。

下記グラフは2020年にPR TIMESに掲載された前述の調査結果内のグラフです。

出典:PR TIMES「マーケティング人材に関する調査9割以上のマーケターが社内の人材不足を実感

グラフによると不足しているマーケターは「マーケティング戦略設計」が51%、「サイト・クリエイティブ制作」31%、「SNSアカウント運用」30%となっています。Webマーケターが在籍している事業会社や代理店などでは、人材が不足している状態です。

マーケター戦略を構築できるスキルやWebサイト制作、SNSに関するマーケティングスキルがあるとWebマーケティング業界で活躍できる可能性があります。

今後さらに必要となるWebマーケティングスキル

将来性があるWebマーケティング業界で、今後さらに必要となるスキルは以下のとおりです。

  • YouTubeやSNSマーケティングのスキル
  • 複数の得意分野

YouTubeSNSマーケティングのスキル

インターネット広告の中でも動画やソーシャル広告市場は拡大を続けています。今後さらに必要となるのはYouTubeやSNSマーケティングのスキルです。

現代はパソコンやスマートフォンなどを使って多くの情報に触れられ、誰でも気軽に情報を発信しやすい環境にあります。そのため「誰が発信しているか」が重要視される傾向もあるのが現状です。つまり人々に求められているコンテンツは情報の正確さはもちろん、発信者の権威性と信頼性も必要になってきています。

YouTubeやSNSは個人・企業を問わずブランド力を高めやすい環境が整っています。動画やソーシャル広告市場が拡大すると予測できることから、YouTubeやSNSを使って独自の強みをアピールし集客するマーケティングスキルは欠かせないものとなっていくでしょう。

複数の得意分野

将来的に必要とされるのは複数の得意分野をもつWebマーケターです。複数の分野に対応できると、より価値の高いサービスを提供できます。

スキルの組み合わせは自由ですが、たとえば以下のように組み合わせてスキルを身につけるようにすると良いでしょう。

  • SEOとSNS
  • SEOとWeb広告運用
  • 動画とSNS

Webマーケターにとって、複数の集客経路を作れることは強みとしてアピールできます。情報の移り変わりが激しいWebマーケティング業界では効果的なマーケティング手法も日々変わっていくでしょう。今後も長くWebマーケターとして活躍していくのなら、世の中の動きに合わせて複数の選択肢からマーケティングできるスキルが必要です。

Webマーケティング業界の将来的なキャリアプラン

Webマーケティング業界での将来的なキャリアプランは主に以下のような選択肢があります。

  • 社内で昇進
  • フリーランス
  •  副業

社内で昇進

企業内でWebマーケティング部門のリーダーや管理職などを目指すのも選択肢の一つです。

Webマーケティング業界では30代、40代になるとチームをマネジメントする立場に回った方が、収入やキャリアの面でも安定します。

またWebマーケティングの深い知識やリーダーシップなどが求められるChief Marketing Officer、略してCMOと呼ばれるマーケティングの最高責任者を目指すのも良いでしょう。Web系スタートアップ企業やベンチャー企業でも優秀なCMOを求めています。CMOになれば多くの企業から必要とされる人材となり年収アップも可能です。

フリーランス

Webマーケティングのスキルが高く実績も豊富な人は、フリーランスWebマーケターとして活動できます。Webマーケティングのスキルは幅広く応用できるため、個人で稼ぐのは不可能ではありません。

フリーランスとして活動するには、クラウドソーシングサイトや求人サイトなどを利用して案件を受注します。フリーランスWebマーケターは自分のペースで活動できますが、安定して収入を得るにはWebマーケティングの知識やスキルのほか、営業力なども必要です。

副業

キャリアプランには副業Webマーケターになる選択肢もあります。副業で月5万円〜10〜10万円の収入を得るのも可能です。

昨今、副業の求人は増えており大手求人サイトでも「土日のみ稼働」「リモートワーク可能」の求人もあります。Webマーケティングはパソコンやインターネット環境が整っていれば、場所や時間を問わず仕事をしやすいのがメリットです。副業が軌道に乗れば、独立してフリーランスとして活動する道も選べるでしょう。

Webマーケティング業界は将来性がある

Webマーケティング業界は急成長を続けており将来性があります。

今後は特に動画広告、ソーシャルメディア広告市場の拡大が予測できます。Webマーケターの人材が不足している今、早めにWebマーケティング業界に転職して収入アップやキャリアアップを目指しましょう。

  • この記事を書いた人

北山貴郁|Sicuro株式会社代表取締役

Sicuro株式会社代表取締役。 インターネット広告代理店でキャリアをスタートし、広告運用・新規営業などの業務を行う。その後、教育系ベンチャー企業にて教育サービスの責任者として、Webマーケティング戦略立案・プロモーション施策(インターネット広告・コンテンツマーケティングなど)・プロダクト開発に携わる。 2022年11月、Sicuro株式会社を創業し、業界問わず様々な企業様のwebマーケティングの支援を行う。

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